宗像市:沖ノ島

沖ノ島は、宗像市に属し本土から60km離れた玄界灘の中間にポツリと位置している周囲約4kmの孤島です。
この沖ノ島には、宗像大社の三宮のうちの一つ「沖津宮」が鎮座し、田心姫神(たごりひめのかみ)が祀られ、島全体が宗像大社の神領とされていて、一般の人は宗像大社の許可なく立ち入ることはできません。 ただし年に一度、日本海海戦の記念日である5月27日に一般男子の中から抽選で選ばれた約200人の男子が参加して行われる現地大祭があります。この際にも女人禁制で、上陸の際には裸になり海に入って禊(みそぎ)をしなくてはなりません。
また、沖ノ島の沖津宮は、古くから国家安泰と海路の安全を祈って、大和朝廷による国家の繁栄と航海の安全を祈る重大な祭祀が行われていました。 1954年から3次にわたって行われた発掘調査の結果、その際に奉献されたとみられる鏡、勾玉、金製指輪など、約10万点にも及ぶ神宝が古代祭祀遺跡から発見され、それら関連遺物全てが国宝、重要文化財に指定されました。 こうしたことから沖ノ島は「海の正倉院」と称されるほどに全国的に脚光を浴びました。
※出土品は神宝館に展示されています。